カナダで起きたショッキングな出来事
私は海外旅行が好きで、20代から働いてお金を貯めてはヨーロッパやアメリカへ旅行へ行くことを趣味としておりました。今は国際結婚をして専業主婦をしておりますが、25歳のOL時代に夢を持って長期滞在したカナダでの体験をお話しします。
比較的観光しやすいバンクーバー
私は英語力があまりないままにひとりでカナダのバンクーバーへ行きました。行きはエア・カナダで成田からバンクーバーまで直行、帰りはJALを使い、合計で往復で14万円でした。往復セットのチケットを買っておけばもう少し安かったと後で少し後悔。バンクーバーは日本人や中国人、アジア系の人が多く、英語が話せなくても比較的観光しやすく治安も良いので女性一人でも楽しめる都市でした。
しかし、気を許してはいけません。海外の穏やかな雰囲気についつい自分自身も陽気になり安全面を忘れがちになってしまうのです。私も事が起きてから反省したその一人です。スリ・盗難についてです。
バンクーバーは治安が良いと言えども、もちろん危険なこともあります。近寄ってはいけないエリアもありますし、スリも多発しています。私は置き引き等の盗難には気をつけていましたが、誰にでも話しかけられたらすぐに対応していました。「カナダ人は良い人」と思い込んでいたのです。
いい人だと思い込んでいたことによるトラブル
ある日、ガスタウンというダウンタウンにある観光地で、ひとりのカナダ人女性に話しかけれました。「その時計可愛いね」と、呼び止められたのです。簡単な英語で理解出来た自分、カナダ人に話しかけられた嬉しさで、ついつい立ち止まって「ありがとう!」と答えてしまいました。普通ならそれは危険でもなく、そこでさっと立ち去れば良かったのですが、その彼女はずっと私に話しかけてきました。時計や洋服、私を褒めまくったのです。
私の気分が良くなったところで、彼女は一言、「財布を落として電車代が無いの。少しコインをくれる?」ここで、私も気づきました。カナダにはお金を要求する人が多くいますチップならともかく、こうして会話の流れで少額を要求するのです。私も無視して立ち去れば良かったですが、「ここまで話して無視するのも…」とお金を少しあげようとしました。
お財布を出すのは気が引けたので、カバンの中から財布を開け、いくらかコインを握って外に出しました。そして数百円を渡そうを握っている手を開いた途端!彼女はバッと私の手から全部のコインをつかみ取ったのです。何が起きたのかわからず、「返して!」と言いましたが、彼女は無視して走っていきました…。
金額にして1000円くらいだったと思います。被害金額は少ないのですが、自分の不注意とそれまで笑顔で話していた彼女の豹変ぶりにショックでした。金額がどうこうではなく、好きなカナダに裏切られた気がしてそれが悲しかったのです。
このショックな出来事以来、誰かに話しかけられた時は、見た目が良さそうな人にでも警戒するようになりました。少しでも優しくされたら断れないのが日本人ですが、海外では自分が嫌な時はきっぱりNOと言う、または無視することが必要です。いつ被害に遭うかわかりません。気を許してはダメなんだと学びました。
やっぱり下調べは重要
また、私は下調べをあまりせずに行きましたので、よく道に迷っていました。バスに乗ったさい、目的地近くの停車駅「W48」を覚えていたのですが、間違えて「E48」行きに乗ってしまいました。WとはWest(西)、EとはEast(東)。同じ番号でも西と東があり、そこまで考えずに乗ってしまったため真逆の場所へ行ってしまったのです。夜でひとりでバスに乗ったので、どう戻るのかもわからず怖くなりました。
しかし幸い、乗客のフィリピン系カナダ人女性が私を助けてくれて目的地まで一緒に行ってくれたのです。その女性がいなかったら、私はどうやって目的地にいったのだろうか、夜にひとりでタクシーに乗ったのだろうか…考えると怖くなります。
たまたま優しい人と出会い助けてもらえましたが、ひとりで夜に行動する時はミスのないように調べておくべきだと実感しました。別の日には、しっかりルートを調べてスムーズに着くようにしました。その方が危険も避けられるし、精神的に安心できるので、調べることは大切です。カナダの旅で、失敗もありましたが、そこから危険回避のために何が大切かを知ることが出来ました。